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気ままにでんきこうさく

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安定化電源装置

安定化電源装置(1)

いろいろと実験をするのに、前々から安定化電源装置が欲しいと思っていました。

ちょうど夏休みだし、やってみようかなと部品を買ってきました。

安定化電源の部品

正負出力の可能な電源を計画しています。^^

写真中央のチップは、シャープのPQ30RV21(電圧可変シリーズレギュレータ)で、トランスは東栄変成器のJ-2005Wです。

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安定化電源装置(2)

早速、シャーシーに穴を開けるべく印を付けました。

シャーシーの穴あけ

シャーシーの加工が一番苦手です。^^;

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安定化電源装置(3)

シャーシーの穴あけも終わって、ユニバーサル基板に回路を組みました。

安定化電源ユニット

左がプラス電源用で、右がマイナス電源用です。
右側の広い部分はあとで切り落とします。

青い半固定抵抗は、プリセット用のものです。
リレーは、出力電圧が低い場合にレギュレータの発熱が大きくなるので、電源トランスの巻き線を切り替えるのに使用します。

安定化電源ユニットに通電

とりあえずプラス側の回路を電源トランスにつないで電圧を測りました。

無負荷時に、大体12V弱から27V程度出るようです。^^

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安定化電源装置(4)

今日は朝から作っています。

マイナス側の回路も電源トランスにつないで動作が正常なのを確認しました。

安定化電源装置のセレクター

写真は電圧セレクターです。

先に電線を配線しておいて、あとで基板に半田付けします。

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安定化電源装置(5)

とりあえず配線が終わりました。

安定化電源装置

一応、±11Vから±23Vほどが出力できます。

上側の電圧がちょっと低い気がしますね。

電源トランスの一次側の配線を変えて、少々あげようと思います。

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安定化電源装置(6)

AC100Vのつなぎを、電源トランスの100Vから90Vに変更しました。そうしたら、負荷時でも24V以上取れるようになりました。^^

そうなるとちょっと気になるのがレギュレータの発熱です。

ここで使用したPQ30RV21というのは、俗に言う三端子レギュレータですから、ドロップ電圧と出力電流の積がレギュレータの発熱になります。

電源トランスのレギュレーションの為、出力電流によって電圧が変わりますので、まずは整流後の電圧を測りました。

整流後の電圧

これによると無負荷で30.76Vで、500maで25.88V、700mAで24.4Vです。
電流を取れば取るほど電圧は下がりますね。

次は、出力電圧を可変したときのレギュレータの電力(つまり発熱)を計算しました。

整流後の電圧から出力電圧を引くことでレギュレータの入出力間の電圧が計算できます。それに出力電流を掛ければ、レギュレータの電力(発熱)が計算できます。

レギュレータの電力

これによれば、出力電圧が低ければ低いほど、また出力電流が多ければ多いほどレギュレータの発熱が大きいことが分かります。

最大でも約8Wということが分かりました。^^

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安定化電源装置(7)

リップル電圧の測定をしました。

-12V固定出力で500mAを消費しているときの+12V固定出力(500mA)のリップル電圧です。

リップル電圧
0.5mV/DIV 5mS/DIV

大体1.0~1.5mVp-pといったところでした。

写真を見て分かるように、ホワイトノイズのような結構高い周波数の成分が多いようです。やっぱり半導体のレギュレータを使っているので、このようなノイズが加わるんですね。

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安定化電源装置(8)

今回製作した安定化電源装置の回路図です。

安定化電源の回路図

市販のICを使ったので、回路上の工夫というのは余りないのですが…、強いてあげれば2点かなぁ。

1点目は、±12Vと±15Vのポジションの時は、トランスの16Vの巻き線に切り替えてレギュレータの発熱を抑えるようにしたことです。

2点目は、±12Vと±15Vのポジションの時は16V-20V間の巻き線が遊んでいるので、それでリレーの電源としていることです。(実際にはパイロットランプの電源にも使ってますが)

失敗したのは、SW2のロータリースイッチの接点がノンショーティングだと思い込んで設計してしまったことです。実際にはショーティングタイプだったので、切り替えるときに一瞬電圧が上がってしまいます。^^;;;

トンでもない電圧が出るわけでもないし、面倒なので修正はしません。^^;;


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安定化電源装置(9)

内部の配線の様子を紹介します。

スイッチと出力端子の配線

スイッチと出力端子の配線の様子です。

出力の電解コンデンサは回路ユニットの方には載せずに、端子に直接半田付けしています。

レギュレータの取り付け

レギュレータはケースの底板に放熱シートを介してネジ止めしてあります。

ユニットとパネルの間

回路ユニットとフロントパネルの間の配線です。

意外とゴチャゴチャしてしまいました。^^;

内部の様子

内部全体の様子です。

(終わり)




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